【ビオチン(ビタミンB7)】
◆ビオチン(ビタミンB7)とは
ビオチン (biotin) は、ビタミンB群に分類される水溶性ビタミンの一種で、ビタミンB7(Vitamin B7)とも呼ばれる。
欠乏症を起こすことが稀なため、単にビオチンと呼ばれることも多い。
また、生体内において果たす役割から補酵素Rと呼ばれることもある。
◆ビオチン(ビタミンB7)の一日の所要量
一日の目安量は、成人で45μg。
腸内細菌叢により供給されるため、通常の食生活において欠乏症は発生しない。
しかしながら国内で未だ知名度の低いビオチンは、未だ日本食品成分表に掲載されておらず、その摂取基準が曖昧なのが実情。
◆ビオチン(ビタミンB7)を多く含む食品
多く含む食材には酵母、レバー、豆類、卵黄などがある。
◆ビオチン(ビタミンB7)が欠乏すると
抗生物質の服用により腸内細菌叢に変調をきたすと欠乏症を示すことがある。
また、ビオチンは卵白中に含まれる糖蛋白質の一種、アビジンと非常に強く結合し、その吸収が阻害されるため、生卵白の大量摂取によっても欠乏症を生じることがある。
この場合のビオチン欠乏症を特に卵白障害と呼ぶ。
1日あたり10個以上の生卵を食用し続けると卵白障害に陥る可能性があるとされる。
欠乏症状は以下のとおり。
白髪、脱毛、湿疹あるいは炎症など皮膚症状
皮膚や粘膜の灰色退色や落屑
結膜炎
筋肉痛
疲労感
食欲不振
味覚異常
血糖値上昇
不眠
神経障害
催奇形性
これまでの動物を用いた多くの研究において、妊娠中ビオチン欠乏状態に陥った母体の胎児に、高い確率で(100%?)奇形が誘発されることが報告されている。
その主なものとしては、口蓋裂、小顎症、短肢症などがある。これらの研究は国内のビオチン研究における第一人者である兵庫県立大学渡邊敏明教授らによって進められているが、その詳細なメカニズム等に関してはほとんど明らかにされていない。
◆ビオチン(ビタミンB7)を過剰にとると
過剰障害は特に知られていない。
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